日本の子供たちの頭がいいのは魚を常食しているからだ!

これは、1989年にイギリスの栄養学者、マイケル・クロフォードが日本人の子供たちの知能指数の高さを、「魚油に含まれるDHAの生理作用によるもの」と発表し、DHAは一躍脚光を浴びました。

学習・記憶といった作業は脳細胞のニューロンという神経細胞の情報伝達により行なわれますが、このニューロンの先端にDHAが含まれており、魚を食べることで記憶・学習能力も高まることからそのような発表に至ったのでしょう。

その結果、DHAがマグロの目玉の周囲に多いと聞けば、目玉だけが飛ぶように売れて、全国に宅配する業者まで出現しました。母乳にはDHAが含まれており、母乳で育った子供は知能指数が高いと聞けば、早速、DHA入りの粉ミルクが開発されました。DHA添加味噌やDHA強化卵、DHA入り栄養剤、ものすごい数の商品数です。でも本当に頭がよくなるのでしょうか?

頭がよくなるワケではないし、摂りすぎは体に悪い!

確かにDHAは大切な成分です。しかし、DHAで頭が良くなる、これがとんでもない誤解なのです。DHAが極端に不足すると視力や学習能力が低下します。しかし、大量に摂取しても、頭そのものが良くなるわけではありません。いくら電流の流れが良くなっても、情報を入力しなければコンピューターは使えないのと同じことなのです。

どんな食物でも食べ過ぎは禁物で、善玉DHAといえども脂肪は脂肪だし、仮に過剰摂取すると、むしろ発がんに関係する過酸化脂質が増えてしまい、動脈硬化や高血圧に悪影響を及ぼす可能性が指摘されているのです。

DHAの望ましい一日摂取量は1g。中トロならば30g、マグロなら50g、サンマやウナギは一匹、イワシ二匹で必要な量が摂れます。良く聞くのは漁村の人に動脈硬化や高血圧が少ないのは事実ですが、それは魚の豊富な食事から、DHAを適度に摂っているからです。

適度ということがとても大切なのです。DHAがぼけ防止や血液サラサラになるからといって、イチョウ葉やDHAのサプリ、大豆レシチンなどを沢山飲んでいる男性の話をサプリアドバイザーの女性から聞いたことがあります。「もし怪我したらどうするの?」と彼女は非常に驚いたそうです。そう、何種類もサプリメントだからといって複数摂る、摂りすぎるといざというときその良い機能も反作用になってしまうのです。

そのような意味からも、血流がよくなって頭の働きは良くなるかもしれませんが、それと学習効果とは関係ないのです。学習効果を得たいのであれば、一生懸命勉強するしかない、ということです。(笑)